「まあ、いくら前年度に実績を残した“モト役員”とはいえ、単なる生徒会執行部員なら切れば済むだろうけど……現役の役員が絡んでる以上、タダじゃー済まないんじゃないか?」
「モチロンそれも考慮させて頂きます。…それに武田なんて、居ても居なくても変わらないし。どうなっても構いませんし」
そこで、「…ちょっと待てぃ!! 日々文句の1つも言わずケナゲに働いている俺様に向かって、なんてことゆーんだキサマっっ!!」と即座に入った、トコトン報われてない男・武田の悲痛なツッコミではあったが……それは俺たち2人の間でアッサリと黙殺される。
「けど、そんな使えないヤツでも副会長は副会長じゃん?」
「そうですね。…だったら、そんな不祥事を起こした現在の生徒会に対して、解散総選挙でも要求されますか先輩?」
「…もし、そうなったら?」
「構いません。起こるべくして起こったことですから。――それとこれとは、あくまでも別物です!」
サスガ、――生徒会が誇る正義の鉄槌・梨田女史。
ここまで正論を貫いてくださると、いっそ聞いてて気持ちがいい。
「それでもね……俺も自分の部がツブされるのを、『ハイそうですか』と、指くわえて黙って見てる気は、サラサラ無いんだよ」
ニンマリと歪んだ俺の口許に……しかめられて不愉快そうに寄る、彼女の眉。
「つまり……あくまでも脅す気、なんですね……?」
「まあ…平たく言えば、そういうことになるのかな?」
――隠しておくことは容易い。
が、それだけに破綻するのも、また容易い。
それなら、後から他人の口を介してバレることに比べて、いっそのこと最初から自分の口から全部を話した上で丸め込む方が、まだ安全かもしれない。
…と考えた上での“脅し”行為。

