ともあれ、そんなこんなで……、
ヘタな情報通に『これをバラされたら…わかってるやろ? 写真部も終わりやな』という弱みを握られ、
その上で現役生徒会副会長に『俺たちの頼みを聞いてくれさえしたら、今後の写真部の存続を生徒会で保証するよ?』という交換条件を甘い囁きと共に笑顔で突きつけられ、
そんな2人の背後から『ウチの可愛い1年生部員が餌食になるのは、顧問としても見過ごせないな』と無愛想な教師に脅され、
挙句、『そういえば以前、無罪放免で見逃してやったこともあったっけなあ…?』なーんて、かつての生徒会会長・副会長・書記だった面々から過去にあった何やらを今サラになって恩を売るかのようにカサに着せられてしまっては……、
――要求を呑む以外、哀れな所詮弱小写真部に何ができるかっつーの。
せいぜい、その全ての人間と関わりのある俺へ泣き付きにくるのが、関の山だ。
「――あっきれた……!」
そこで小さく挟まれたのは、ナリユキのままに、これまでの俺の話を黙って聞いていた梨田女史の呟き。
事情が分からないということもあったのだろうが、聞いているうちに呆れて言葉も出てこなかったようだった。
「馬鹿じゃないの…! そんなくだらないことで……仮にも生徒会の人間が何をやってるのよ! しかも先生までグルになって!」
…さすが、人並み以上にスルドイだけのことはある。
加えて、やっぱり生徒会の人間として、近くに居るコイツら全員の本性に通じていたようなことも、あったからかもしれない。
いま俺が語ったほんのさわりを聞いただけだというのに、どういう事情なのかをシッカリと理解できてしまったようだ。

