Anniversary


 普通に“正解が1つしか無い問題”を次々に、正解が出るごとに走者の数だけ別の出題が繰り返される方法もあれば。

 ――つまりこの場合は、1問の出題ごとにクリアできる走者は1人しか出ない、ということだな。

 最も早く答えられない限り、これも大幅なタイムロスとなる出題形式だ。

 対して、走者の数だけ…ようするに5つ以上の正解がある問題――例えば『料理に使われる“サシスセソ”のうち、1つを答えなさい』、といったような、複数の正解を1つずつ、早い者順に答えた者から抜けてゆく形式のものもあり。

 …やっぱり、当たってみるまで何が出るかは分からない。

 ひたすらにアトランダム方式。

 ここに三樹本を持ってきたのは、…さきほども言ったように、生徒会チームのアンカーは武田がくると考えていたこともあるが、ただ単に、ウチ部で最もクイズに耐え得る余計なムダ知識を人並み以上にゴッソリ持っているのが、この三樹本か碓氷センセーか、というだけだったまでのことだ。

 ここで坂本が出てくるとは―― 一応その可能性も捨ててはいなかったものの――全くもって思ってもみなかった手前……やっぱ、人並み以上のガタイを持つ俺とセンセーとで“平均台”と“ハードル”には対応しないと、ぶっちゃけ一般男子高校生の標準体格である他の2人ではクリアも危なっかしいかもなーと考えた結果、よって必然的に、アンカーには三樹本を置くことが決定してしまったよーなワケだったけれど。

 ――どー考えても、相手が坂本である以上、三樹本じゃー荷が重かろう。

 なにせ坂本は、アイツこそ“雑学の鬼”だからだ。

 イヤ、“薀蓄王”と言い換えても過言ではないかもしれない。

 それくらい、ムダ知識の宝庫。

 加えて、非常にムラっ気が大きいため“常に”とはいかないが、以前、ウチの高校の創立以来初めて、全国一斉模試で総合1位を叩き出したという実績まで持っていたりもする。

 …よーするに、その知識量とアタマの回転の良さはハンパじゃない、ってコトだ。