「ちっくしょう……! アンカーに坂本がくると分かってりゃあ、センセーでも置いといたのに……!」
今はあんなスチャラカ人間筆頭のようなヤツでも、一応は“モト”生徒会長。
食えなさ加減もハンパじゃない。
――こう言っちゃナンだが、三樹本をぶつけるのには、ちと荷が重すぎたかもしれない。
しくった…という俺のボヤきを聞き止めたか、「相手が悪かったですね」と、ふいに隣からニコヤカに声が投げかけられる。
生徒会チームの第4走者――現副会長の武田(たけだ)である。
振り返るなり俺の目に映ったのは、そんな声に負けず劣らずニコヤカな笑みと、三樹本と並ぶホドの端正な顔立ち。
いわゆる“イケメン”。
一説によれば、コイツと三樹本とで全校女子生徒の人気を2分しているとも云われているホドである。
おまけに顔の系統も何となく似てるしな。
見た目2人とも“軟派”っぽいトコロが。
…三樹本の場合は、見た目だけで中身はそうでもないんだけどな。
…しかしコイツは、中身からして根っから軟派だ。
そして、やっぱり例によってコイツも2年C組在籍。
――コイツらにこそ『2-Cの《Kinki Kids》』という呼称を与えても、全くもって違和感どころか梨田サンからの異論反論も無いだろうと思うのだが。
また加えて言うと、コイツもやっぱり天文部員、だったりもする。
…ただし幽霊部員も甚だしい限りだけどな。生徒会の方で忙し過ぎて。
そんな武田に向かい、ややブスッと俺は返す。
「…オマエがアンカーに来ると思ってたんだよ、コッチは」
なぜならば、コイツは由良の“自称・カレシ”であるからだ。
よって俺は、尊敬と敬意を込めて、武田に『ロリコン』の称号を与えてやった。
…モノズキは世の中に幾らでも居るモンだよな。

