「でも…え、じゃあ、なに……? 『吉原』って……部長と同じ苗字……」
…ようやくソコに気付いてくれたか。
…あまりにも遅くて涙が出てくるホド嬉しいぞ小泉。
「だからコイツは、俺の“妹”」
「―――え、えええええっっ……!?」
だって似てないっ…!!
と叫びかけてからハッとして彼女は口を噤むも……遅いからソレ。
シッカリ聞こえてるし。
――正直な感想ドウモアリガトウっ。
まあ、確かに……父親似の俺と母親似の由良とでは顔もあまり似てはいないし、それに片や身長190㎝片や身長143㎝じゃあ、俺たちに血縁関係があると思ってくれるヤツの方がとてつもなく少ないのは、事実だけどな。
――てゆーか、そもそもウチの高校に通ってて、《三連山》はおろか、この“現会長”である由良すら全く知らずに避けて通ってきていたなんて……だからオマエ、人生ドコをどうやって歩んでいるんだ小泉……!!
…という俺の心の叫びは、さておいて。
驚いたあまりか近くの高階と早乙女に「2人とも知ってた!?」と訊いてはスゲなく「当然」と返されてショックを受ける小泉から視線を外し……そこでようやく、「なにはともあれ…」と、改めて俺は由良へと向き直った。
「それで、何の用だ由良?」
「えー、べっつにー? ただ平ちゃん見かけたから話しかけてみただけー?」
「………とっとと消えろ」
「いやーん平ちゃん、冷た~いっ!」
「ウルセエよ! こっちは大事なレースを控えて忙しいんだ! ジャマすんじゃねえよ!」
「そんなの由良だって同じだもんっ! だからココに来てるんだし?」
「――は……?」
その瞬間、ウンザリしていた表情のまま、ハタ…と俺は固まった。
なんだか今……モノスゴク重大なコトを、聞いてしまったような……気が、する……?
「ちょっと待て……!!」
反射的に、思わず俺は問いかけていた。

