Anniversary


 ちなみに……小泉がチーム点数1000点を獲得した後、同じレースの失格者――つまり時間内に“指令”の通りの人物を連れて来られなかった選手――であるE緑組の選手が、『地学担当教諭・碓氷恭平』と指定された《WANTED》を持っていたことが発覚した。

 しかし、既に碓氷センセーは、C黄色組である小泉に先に連れていかれてしまってるワケだから……この場合、ルール“横取り”が、E組-C組間で適用されることになる。

 ようするに、《WANTED》の人物である碓氷センセーを捕まえるのに先を越されてしまったということで、E組の持っている点数から、《WANTED》指定の点数分が引かれ、文字通り“横取り”の如く、その引かれた点数がC組の点数へと移動してしまうことになるのだ。

 そして、《WANTED》で指定された、碓氷センセーを獲得できた際の点数は……なんと200点。


 ―――つまり小泉は、1人で1200点を、このたった1レースで、稼いでしまったよーなワケで、あり……。


 よってC組は、1位だったD組と点数を一気に引き離し、“午前の部”をトップで終了することが出来たワケである。

 これにより小泉が、C組チーム内で、個人の1競技平均獲得点数において最も高い得点を叩き出した者として表彰されたことは……言うまでもない。

 また、ただ単純に個人の獲得点数のトータルで決められる《得点王》の称号こそ逃したものの、しかし上位に食い込んでいたことにも、間違いは無い。

 つまり、このたびの体育祭におけるC組連合の“立て役者”の1人として、小泉も数えられているというワケだ。

 …平たく言えば、ただ単に“小泉、大活躍!”ってだけの話である。


 世の中、〈体育祭〉といえども運動神経だけでは勝負が決まらないことも……どうやら間違いが無いようである……―――。