一体どんな条件を作りやがったんだコイツら?
と、相変わらず黙り込んでいる3人を眺めやるも……、
「ここまで皆に期待させといて……これで条件に合わなかったら、桃花、袋叩きもイイトコやな……」
その三樹本の言葉でハッとして、そんな3人などとりあえず放っておき、おもむろに俺たちはゴール地点へと視線を戻し、ナリユキを見守った。
『そんな高得点をハジき出した、C黄色チーム小泉選手に与えられた“指令”とは……』
ゴクリ。――揃って俺たちは、生ツバを飲み込む。
『なんと!! ――「既に“脱★チェリー君”してる人」でーすっっ!!』
即座に、やっぱりマイクが拾ってしまったのだろう、『なっ…なんだよソレはっっ!?』という碓氷センセーの驚愕の叫びが小さくスピーカーから届いてくるも……しかし、やっぱり再び沸き起こったどよめきと喚声嬌声鳴り物の嵐の中で、それはアッサリと立ち消えた。
「…………」
一方、そんな必要以上のどよめきを見せる会場の空気の中で……ここ救護テント内部だけは、水を打ったように静まり返る。
「――なんって“指令”を作りやがるんだテメエらは……」
エゲツナサすぎる…と、白い目を向けて俺がシミジミ呟いたと同時、
――それが合図だったかのように、「うわああああ!!」と件の蒼ざめていた3人が叫んだかと思うと、再びヘタり込んでは地べたに這いつくばって悶絶し始める。
「…あぁあ、これは後から碓氷サンの報復がオソロシイなあ? どーんな仕返しされるんやろなあっ?」
そんなヤツらを見やりながら、ニヤリと楽しそうに言ってのけた三樹本。
それで更に大きくなる3人の阿鼻叫喚模様。
…つーか、コイツらに拉致拘束されたこと、そーとー根に持って怒ってるだろオマエ?
「てゆーか、何はともあれ、デカした小泉!! これでウチの1位も間違い無しじゃないですか!!」
確かに……そのグッと拳を握って言った早乙女の言葉通り、これでC組の1位奪取が、ほぼ確定。
間違いなく、碓氷センセーが未だ“チェリー君”だなんて有り得ない。
…少なくとも高階は食っちゃってることだしな。
…早乙女には言えんが。

