Anniversary


 つまり、これは……コイツら3人の抱いていた危惧が“現実”となってしまった…ということなのか……?

 てゆーか、それ以前に……、

(――三樹本センサーの威力、恐るべし……!!)

 これに尽きる。

 おそらく、この場に居た人間全員が、こう思っただろうに違いない。

 それくらい、小泉の足取りに迷いは無かった。

 一生懸命、救護テント目指して突っ走ってくる。…遅いなりに。

「やっ…野郎ども、隠せ隠せーっっ……!!」

 そんな、すごい気迫を伴っては走ってくる小泉を見、慌てた坂本の合図で3人が、縛られて座っている三樹本の前にバッと立ち塞がるも……しかし、そんな3人の様子などドコ吹く風。

 勢い良くテント内に飛び込んできた小泉は……迷うこと無く、真正面から駆け寄っていった。

 そして、その腕をガッチリ掴む。


 ―――碓氷センセーを。


「お願い先生、一緒に来て!!」

「……は!? 俺かよ!?」


 そして嵐のように碓氷センセーが連れ去られ……後に残る静けさ。


「―――なんだよ、人さわがせな……」

 しばらくボーゼンと立ち尽くしていた3人が……やっぱりボーゼンとしていた俺が洩らしたその呟きと共に、やおらフーッと深くタメ息を吐きながら、その場にヘタヘタとヘタり込んで。

 …と同時にパンパンッと鳴り響いた、制限時間終了を知らせる2発の銃声。

「ああービビッたー……!!」

「マジで“指令”が三樹本かと思ったじゃねーか……」

「アイツが真っ直ぐコッチ向かってきた時は、ヒヤッとしたぜー……」

 そうして思い思いの呟きを洩らしつつ、再び安堵のタメ息を吐く。

 どうやら小泉の拾った“指令”は、例の《指名手配書》だったようだ。

 ――とんだ取り越し苦労だったよな。