…そういえば2人は、1年の時から同じクラスだったような気がする。
その分、ひょっとしたら俺たちの知らない三樹本の一面をも、彼女は近くで見て知っているのかもしれない。
『だからヘタに手を出したら後が怖いわよ、ってこと。足元すくわれることになるかもね。――それ言いたかっただけ』
ハタから見れば一縷の隙も悪徳さえも全く無さそうな梨田女史から、これほどまでに言われてしまう三樹本って一体……とは、考えないでもなかったが。
とりあえず、その言葉が正しければ、従って俺たちはヘタに手出ししないことが最も賢明であるのかもしれない。
まあ、なんにせよ……これで三樹本はともかく、アイツら3人が一体どう動くか。
――これは少々楽しみになってきたかも。
俺も性格が悪くなったもんだよなーなどと――しかも間違いなくそれは周囲の環境による悪影響だよなーなんてことも――心の奥底からシミジミ噛み締めるようにしてコッソリと思いつつ。
「じゃあ、やるか」と、改めて俺も三樹本に向かって一礼を返した。
―――〈体育祭〉本番は、もう目の前だ。

