…説明が遅れたが、我らC組応援団による応援合戦のテーマ。
――それは“空手”である。
企画立案はモチロン俺。
だって断言するけど、俺にはそれ以外に出来るモノなんて無いし。
よって、山田に「応援合戦は何でいく?」と問われ、即答で「空手」と答えたのだった。
それをアッサリ二つ返事で了承してくれた山田には、ひょっとしたら俺がこう言うことが最初から見えていたんじゃないかとさえも思えるくらい、その“空手”案の通りっぷりはめっちゃくちゃ素早かった。
そして同時に、“絡みやすさ&やりやすさ”以前に、早乙女と三樹本の“副団長”指名も決定してしまったのである。
…つまり、2人ともに空手経験があることを既に俺が知っていたからだ。
三樹本の場合、「なんや、えっらい昔にちょこっとだけやってたよーな記憶があるなぁ?」というくらいの、少し心もとないカンジの“経験”ではあったが。
とはいえ基本は既に知っているのだ、練習さえすれば、後はヤツの持ち前の運動神経で何とか形にはなるだろう。
そう考えて少し手合わせなどもしてみた結果、案の定、『えっらい昔にちょこっとだけやってた』にしては、基本もわりと悪くない。
そして早乙女の場合は、驚くなかれ、ヤツは中学まで空手部に所属していたという実績がある、よーするに即戦力。
それも、「何で天文部なんだ!?」と、未だに空手部のゴツイ連中に追い回されては入部を迫られているくらいの、ナニゲに実力者でもあったりする。
…ちなみに俺も、自慢じゃないが空手有段者。
中学に空手部が無かったということもあり部活動としての実績は無いものの、ドコからか俺の“空手歴10数年”の事実を嗅ぎ付けられ、やっぱり同様に空手部入部を迫られていたような時期もあったが。
俺の場合、あまりのシツコさに当時の空手部部長を叩きのめして勧誘を逃れたという経歴があるから、今じゃ誰も声なんてかけてこない。

