「やっぱさー、ただ単純に“借り人”ってだけじゃー、盛り上がりに欠けると思うんだよなー? …どうせなら探す人間の“条件”に、凝ってみたくね?」
…キッカケは坂本の、この言葉。
そして、あれよあれよという間に、案が出され、策は練られ、とっとと“それ”は決定されてしまった。
《WANTED! ~ミッション・イズ・『ウォーリーを探せ!』トライアル☆》、
――ウラの名を、《無作為にWANTED! ~ミッション・イズ・「秘密を暴くぜドコまでも!」トライアル★》。
ぶっちゃけ、「なんってエゲツナイ…!」と、横で聞いててシミジミ感じ入ったものである。
しかし、聞いているだけでも、確かにオモシロイものであるには違いないのだ。
――それが、あくまでも“他人事”であるならば。
じゃあ何がクセモノ、って……ヤツらの口から次々と発せられる、その走者に与えられる“指令”になるであろう内容が、そもそものクセモノなのだ。
それを予め明かさないでおくどころか、単なる《“借り人”競走》というヒトコト説明でお茶を濁し、全校生徒はおろか生徒会までも謀ってペテンにかけ企画を押し通しては、自分たちだけ影でコッソリと楽しもうとしているコイツらの性格そのものが、
――まず、そもそもとして、エゲツナイ。
「――お願い平良くん!! この事態、何とかしてっっ!!」
そんなエゲツナイ代表3人組は、…どうやらアタマを寄せ合って〈文殊の知恵〉をヒネり出すことにも限界が来たらしく。
今度は、1人黙々と小泉の置いていった黄色いビニールテープと格闘していた俺に泣き付く、という方法に切り替えてきたらしい。
…が、対する俺は振り向きもせずに、それを切って捨ててやる。
「――オマエら、〈自業自得〉って言葉、知ってるか?」

