ピシャリと言ってのけてやった俺の言葉に、シレッと、「それはそれ」と、声を揃えて再び花札に向かい出したヤツらを眺めて……はふぅ、と小泉が軽く息を吐く。
「でも、まあ……イロモノな競技を作ってくれた、って点においては、私は先輩方に感謝しなきゃなんないんでしょうけど……」
まーさーに、“不本意!”とカオに書きつつイヤそげに呟いた彼女を振り向き、「なんだソレ?」と、即座に俺は尋ねていた。
「オマエ……まさか出たいのか、あんなイロモノ競技の数々に?」
「『出たい』も何も……そんな競技にしか、出られるモノなんて無いんですもん」
私って、人よりも鈍足だからー…と呟く小泉の姿に、ああナルホドと思わず納得。
イロモノ以外の、徒競走だのリレーだのといったお堅い競技の出場選手には、モチロンのことだが、やはり足の速い人間から順に選出される。
こういう“順位”でハッキリと点数が付くものは、やはりドコのチームもキッチリ手堅く俊足な人間で押さえてくるものだ。
それに、ルール的にも1人が出場できる種目数に制限は無いしな。
…しかし、とはいえど、やっぱりそこは曲がりなりにも学校行事。
どんな生徒もが平等に参加できるようなものでなくてはならないのも事実、であり。
よってルール的に、“必ず1人最低2種目には出場しなければならない”という必須項目も、あったりする。
「別に、私が出たって足を引っ張るだけだし、何も出場しなくたっていいのにー……でも、絶対2種目には出場しなきゃいけない、ってゆーからー……」
唇を尖らせて小さくブチブチとグチる小泉は……ぶっちゃけ本人の言う通り、50m走ヨユーに10秒台、という、超鈍足の持ち主である。
それも自己申告の自己ベスト記録で。

