「それなら、やっぱりコイツらに聞くのが一番早いぞ? そういう『イロモノ』を企画考案して実際の競技にしやがった張本人たちだからな」
その言葉を聞くなり、動かしていた手を止めて俺を見上げるなり、「…そうなの?」と、そこはかとなく小泉が本心からイヤそう~な表情を浮かべる。
俺も尤もらしい表情を作って、「おう、マジだぞ?」と、したり顔にウンウンと頷いてやる。
実際、“その通り!”であるのだ。
俺たちの学年が入学した当初の体育祭は、わりと定番でお堅い競技メインで、イロモノなんて“コレッポッチ”ほどしか無かったし。
それを、半数…には及ばずとも確実に全競技の3分の1以上はイロモノ競技に変え、生徒にも見物客にも楽しんでもらえるような現在の体育祭を作り上げたのは、
…認めるのもシャクだが、コイツら《生徒会三連山》の功績だ。
さすが、お祭り人間が3人も集まれば〈文殊の知恵〉だな。
「オマケに今年の競技に関してだって、ほとんどコイツらがウラで糸ひいてるのは間違い無いし」
「…おいコラ、人聞きの悪いこと言うなよ平良(たいら)!」
俺の言葉を聞きとめたのか、そこで背後からピシャリとした声が飛んできた。
「別に俺たちは『ウラで糸ひいて』なんかいないぞ、失礼な」
「そうそう。俺らは単に、生徒会執行部員の一員として、企画チームを任された実行委員の面々を快く手伝ってあげたというだけで……」
「生徒会の人間として、学校行事の運営に貢献するべく、当然のことをしたまでのことさ」
「………なら、とっとと生徒会室に戻って『生徒会の人間として』『当然のこと』をしてきやがれ」
――おおかた、企画チームを任された実行委員の面々を丸め込んでグルになってはウラからしょーもないことを吹き込んでやった、というトコロが真相だろう。間違いなく。
じゃなければ、手伝うフリに見せかけて脅し付けたとか。そこらへんあたりだな。
何にせよコレも、結局はコイツらにとって、全校生徒を巻き込んだ“学校行事”という名の付く“遊び”の一環、であるに違いないのだ。
ハタ迷惑なこったよな。

