「ちょっ…ちょっと平良、もうちょっと静かに……!」
怒鳴った途端……笑っちゃうくらいに珍しく慌てふためきだした目の前の面々。
普段なら、俺が何を怒鳴ろうと喚こうと、平気でヘラリとした笑みと共に流して往(い)なしてくれちゃうヤツらが……今日に限って、何かが変だ。
だからと言って、俺の噴き出した怒りの全てが収まるワケも無く。
「ああ!? この期に及んで責任逃れかぁ!? ふざけんな、コノヤロウ!!」
「ちちち違っ……!!」
「何が違うっつーんだ、このアホども!!」
「違わない…違いません!! 平良に面倒ゴト押し付けたのは俺たちですッッ……!!」
「認めるから……だから平良、もうちょっとボリューム下げてっっ……!!」
「…………?」
ようやく俺も、今日のコイツらは“何か変?”と思い始め、咄嗟に口を噤んでみた……、――その途端。
―――ガラッッ……!!
ふいに勢い良く地学準備室の出入口のドアが引き開けられたと思ったら……、
「――見ぃつぅけぇたぁわぁよぉおおおおお~~~ッッ!!」
そこに、ものすごい形相で息を弾ませ立っていたのは……、
俺らよりも1学年下…現在2年生の、現役生徒会役員でもある会計の梨田(なしだ)女史。
彼女はコイツらアホ3人が生徒会役員だった昨年から、その下で会計を務めていた人でもあり。
今も昔も、生徒会を影で操っているのは彼女だと言われるホドの実力者。…および権力者。

