「毎度毎度、寄ってタカって集まっては賭場なんぞ広げやがって……!!」
言った途端、ガタッと部屋の奥から物音が響いてきた。
ビクッとして反射的にそちらを振り仰ぐと、奥の隅に置かれていたソファからのっそりと誰かが起き上がった姿が、視界に映り……、
「――おう吉原、いいトコに来た。…いい加減ソイツら持って帰れ」
大アクビをしながらコチラに向き直り言ったのは……我が天文部顧問、地学担当の碓氷(うすい)恭平(きょうへい)センセー。
確かに、ココは地学準備室。
地学担当教諭の根城のような場所でもあることだし、だから碓氷センセーが居たトコロで、別段不思議でも何とも無いハナシなんだけど。
「――センセー……居たなら止めようよ、仮にもセンセイなら生徒の校内の賭博行為は……」
呆れた声で呟いてみせるも、…まあ、碓氷センセーがこういうヒトなのはいつものことなので、そこらへん、敢えてツッコミは控えておく。
(それよりもコッチだ、コッチ……!!)
先刻、俺にサイコロごと机を蹴り飛ばされて嘆いていた“3人”。
――いわゆる、コイツらが例の“元凶”。
そして“いまだ校内において絶大な権力を誇っている”ハズの、件の生徒会組織の役員であった面々、でもある。

