「……俺が怖いか?」 「…少しだけ。でも…大丈夫。少し驚いたけど…あなたが優しい人ってのも知ってるもの」 「偉く勘違いしてんだな。俺は優しくない」 「クスクス。優しくて正義感が強いわ」 「……勝手に言ってろ」 相変わらず表情は変わらないままで、私を軽々しく抱き上げて寝室へと入る。 「寝なくて大丈夫なの?一睡もしてないんでしょう?」 「…後で寝る。抱かせろ」 彼の低くハスキーな声が耳元で聞こえると、心拍数が上昇して行く…。