「…はぁ………見たらすぐ帰ってくれ」 「……凄い傷じゃない!何かが、掠れたの?血がまだ出てるわ」 男は溜め息を吐くと着ていた服の袖を捲くり上げて二の腕に宛てていたタオルを解くとそこは……直径約7、8センチ程の切り傷が見えた。 「これぐらいたいした事はない。それより、さっさと家に入りな」 そんな怪我を見てそのまま大人しく帰る訳ないじゃない…。早く手当てしなきゃ後々大変な事に成り兼ねないわ。