「…離れろ」 両腕を掴まれると、私の力では到底敵う訳もなくあっさり引き離されてしまう。 「………………」 「お前はまた繰り返してぇのか。過去に男を亡くしたんだろが」 「それは…そうだけど…。でも……死ぬとは決まってないじゃない…」 「決まってねぇが、普通の男より死ぬ確率が高い事ぐらい馬鹿な頭でもわかんだろ」 呆れた様に物を言う慎矢さん。その口調や仕草が…凄く冷たい…。