「……俺に構うな」 慎矢さんは立ち上がると会計を済ませてバーを出て行く。私は慌てて後を追って慎矢さんの腕を掴んだ。 「ま、待ってよ!!家に送って行くぐらい、いいじゃない。それさえもダメなの?」 「……さわんな。何だ…送るとかいいながら、俺に何か期待してんじゃねぇか?」 「…そんな言い方……」 「じゃあ、何だ。お前は俺の気を引こうとしてんのか?」 今、背筋が凍り付くのがわかった…。慎矢さん…そんな……冷めた目で…見ないで…。