玄関の鍵を開き中へ入ると慎矢さんの靴を見付けた。 もう、こんな時間なんだもの帰ってるわよね。部屋へ上がるとリビングへと向かう。 「…ただいま」 「……電話…気付かなかったのか?」 「……友達と一緒だったから出られなくて。何か大事な用でもあったの?」 「…嫌。今日、署へ来たんだってな」 慎矢さん…何か機嫌が悪い…? いつもより声のトーンが低い上に…。 私を見ようとしない…。