「ふぅん。でも、心此処に非ずって感じよ?いつもの慎矢らしくないわ…」 百合は俺の後ろへ回ると背中から抱き着いて来る。 「…疲れてるのかもな」 俺は心にもない事を適当に言う。決して百合に魅力がない訳ではない。 今だって誘ったのは俺からだ。ベッドへ倒すまではいつもと変わらなかったんだが…。 「じゃあ、今日は私がするってのはどう?」 百合は俺の前へ来ると、真っ赤に塗った長い爪の冴えた指で俺の唇へと触れた。