「ねぇお父様。私、この方と少しお話しをして来てもいいかしら?」 何を思ったのか、彼女と私の目が合うとそう言うと私の手を掴んでにこやかに微笑む。すると、すぐ彼が私へと視線を向け口を開いた。 「朱里には無理を言って来て貰ってるので…慣れない環境の中一人にする事出来ないので、話しがあるならこの場でお願いしたい」 その女性は一瞬眉をしかめたのを私は見逃さなかった…。この際だから…はっきりさせとおいた方がいいかもしれない…。 「私なら大丈夫よ。少しぐらいならお話し出来るわ。外へ行きますか?」