秘密な契約と掟破りな愛


「竜崎君。そちらの女性は?」


「初めまして。水谷朱里と申します。慎矢さんとはお付き合いをさせて頂いてます」



仕事上笑顔を作るのが得意な私は自分でも呆れる程の笑顔を見せて頭を下げた。



「ほぉ。竜崎君には心に決めた女性が居たのかね。それは知らなかったな」


「お、お父様!!」



彼に想いを寄せる彼女は血相を変えてお父様と呼ばれる男性のスーツの裾を掴む。こう言う父親とか周りに頼る人って…本当…呆れるわ。