家に着いて片付けやら明日の用意やらしていると、調度彼が家に着いたであろう時間になり、携帯を鳴らしてみた。 『…はい』 三コールの後に彼が携帯へと出る。さっきまでの生身の声とは違い、また一段と深みを増す声。 その声を聞くと、何故かほっとする。 「ちょうど家に着いた頃かなと思って」 『今着いたとこ。で、用は何だ?』 「え?用は特にないけど……」 『何だそれ。じゃあまた四日後な』 そう言うと彼は通話を切った。用はって…着いたのか確認の電話だったんだけど。何か…あっさりしてるわね。