どうやら倒れていた人は私に襲い掛かる寸前だった様で、それを見た玲ちゃんが駆け寄って殴り飛ばしたらしい。


何とか状況は理解したけどまだ震えが止まらない私は修ちゃんの腕の中で固まっていた。


玲ちゃんに殴り飛ばされたその人は一目散に逃げ出した。


「二度とこの辺に近づくんじゃねぇぞ!!」


玲ちゃんは迫力のある声で叫ぶと震えて座り込む私に視線を落とし、呟いた。


「俺のせいだ…やっぱり一人で返すんじゃなかった」