「修ちゃんならいませんけど」


私は追い払うように言った。


「知ってる。これ届けにきただけだから」


そう言うと瀬名侑斗は大きな封筒を差し出した。


「誰?」


賑やかな玄関が気になった健三がリビングから出てきた。


「さっき話した人。修ちゃんの友達」


「シュウの弟クン?」


「はい。…修兄なら学校です」


健三が私の前に出る。


「届け物は妹ちゃんに頼んだから」


妹ちゃん?!


「カノジョです!!」


「そうだったね」


「用が済んだなら帰ってくださいっ!!」


「またね♪妹ちゃん」


そう言って瀬名侑斗は帰って行った。