「おっ、来たか莉子」


玄関で靴を脱いでいると、煙草をくわえながら長男の玲一さんが階段を降りてきた。


「玲ちゃん」


昔から喧嘩の強かった玲ちゃんにはよく助けてもらった。


泣き虫だった私にはすごく頼りになる存在だった。


「莉子、しばらく見ないうちに女っぽくなったなぁ」


「当たり前です!!私今年で17だよ」


「17なんてまだまだガキだろ」


そう言って玲ちゃんはいぢわるく笑った。


そりゃ22歳の玲ちゃんから見ればまだまだガキかもしれないけど…


初恋の人にそんな風に言われると何か複雑…