「皆様からの楽しい余興、お祝いのメッセージ、あたたかい拍手に包まれて、とっても幸せそうな新郎新婦のお二人。そんなお二人をご覧になって一番喜んでいらっしゃいますのは、やはり、ご両家のお父様お母様ではないでしょうか」

私の言葉に、スタッフの方がご両家のお父様お母様にお声掛けをされます。会場後方に一列に並んでいただき、前方にいらっしゃいます新郎新婦のお二人と向かい合っていただきます。

「新婦、夜子さんは今、胸にある想いを手紙に記してくださいました。それではそのお手紙、夜子さんご自身にお読みいただきましょう…」

ここで、新婦様からの手紙となるわけですが…

「ですが、その前に、」

私の言葉に、健一さんと夜子さんが顔を上げます。

私はお二人にある物を掲げました。

そう、それは……