「何でしょう?」

「実は、新婦様のお母さんからお手紙を預かったんですよ。もちろん、内緒で。これ、愛弥さん代読して下さい」

や~ま~も~と~!!

両手で受け取ったお手紙を花札のようにペイッ!と叩き付けたくなるのをこらえ、私は司会台に肘を付いてしまいます。

「最後の夜子さんからの手紙の前に、手紙にいくと見せかけて…!な感じでちょっとお願いします」

しかも演出付き!
山本さん、新郎新婦様のお二人はともかく、私にまで内緒にするとはどういうことですかっ!!

…もちろん口にしませんが。