あたしはまた泣き出した。

洋介の事、もっとちゃんと考えてあげれば良かったのに。

気づかない内に洋介の存在は、あたしの中ですごく大きくなっていた。

失ってから気づくなんて、あたしはなんでこんなに子供なんだろう。

あたしも洋介に謝りたい事たくさんあるのに
自分だけ伝えていなくなるなんて
ずるいよ。


あたしは
明日のお葬式まで洋介と一緒にいたい
と洋介のお母さんに頼んだ。


2人きりの部屋。

相変わらず
キレイな顔の洋介。
この洋介が死んでるなんて
やっぱり理解できなくて、洋介に話しかけた。
そうしたら起きるんじゃないかと思って…。
「…洋介。お葬式まであたしがずっと一緒にいるから寂しくないよ。」

あたしは洋介の冷たい手を握った。
「なんでこんなに…冷たいの?…いつもみたいに名前を呼んで…好きって言って…キスして…。洋介…笑って…。」

洋介は1度もあたしの問いかけに答える事もなく、夜が明けた。

あたしが夢と現実の間にいる時、
洋介が現れ、あたしにキスをして消えた。

そして目が覚めた。