その人は あたしをギュッと抱き締めてキスをしてきた。 「うわ〜♪さっきのあたしたちみたいにイチャイチャしてるっ♪」 「そんなん見ないで 今は俺だけ見ろよ…」 ズキッ… 淳は あたしたちを見ても 何とも思わないで歩いていった。 それを確認すると 誰か分からない人が 唇を離す。 「行ったみたいだな… 和音、大丈夫?」 暗くてよく顔が見えない。 だけど 声で誰かわかる。 だって このキスだって 覚えがあるもの…。