春休み最初の日。















「おはよう。音菜」
「おはよう…」







春休み。相変わらず、勇二の家に居候している音菜。


でも、明日から一週間は自分の家に戻る。



おじさんたちが日本に戻ってくるからだった。






「寂しいな。音菜ちゃんが帰っちゃうなんて」
「一週間の間の我慢だよ」






勇二の家族は音菜を本当の家族のように扱ってくれていた。だから、あの家には帰らないと決めていた。