文化祭が終わって半月。
10月に入っていた。
「こんにちは」
「はーい。あれ?勇二。水沢さんも」
音菜達は作成部にやってきていた。そして、そこにいたのは詩織だった。
「詩織。いたんだ」
「いたら悪いわけ?」
「そういうわけじゃないけど……。副部長いる?」
「ううん。もうすぐ来ると思うけど」
しばらく待っていると一樹が来た。
「よー。勇二」
「一樹。お前、音菜を誘っただろ」
「音菜?……あぁ。そういえば」
忘れていたような言い方だった。
「連れてきたけど、入部なら俺もするから」
「まじで!?むしろ助かる」
演じるのは部員だから、一人でも多いほうが良い。
「だろうな。頼むな一樹」
「音菜。おいで」
「水沢音菜……か。一樹、任した」
「はい。明さん」
明さんと呼ばれた人が出ていくと、音菜が尋ねた。
「あの人誰?」
「部長だよ。文化祭が終わると副部長にすべて受け渡されるから、もう三年生は参加しないだよ」
「そうなんだ」
「明さんは音菜が気になって来たみたいだけど」
気づけば一樹は音菜を名前で呼んでいた。
10月に入っていた。
「こんにちは」
「はーい。あれ?勇二。水沢さんも」
音菜達は作成部にやってきていた。そして、そこにいたのは詩織だった。
「詩織。いたんだ」
「いたら悪いわけ?」
「そういうわけじゃないけど……。副部長いる?」
「ううん。もうすぐ来ると思うけど」
しばらく待っていると一樹が来た。
「よー。勇二」
「一樹。お前、音菜を誘っただろ」
「音菜?……あぁ。そういえば」
忘れていたような言い方だった。
「連れてきたけど、入部なら俺もするから」
「まじで!?むしろ助かる」
演じるのは部員だから、一人でも多いほうが良い。
「だろうな。頼むな一樹」
「音菜。おいで」
「水沢音菜……か。一樹、任した」
「はい。明さん」
明さんと呼ばれた人が出ていくと、音菜が尋ねた。
「あの人誰?」
「部長だよ。文化祭が終わると副部長にすべて受け渡されるから、もう三年生は参加しないだよ」
「そうなんだ」
「明さんは音菜が気になって来たみたいだけど」
気づけば一樹は音菜を名前で呼んでいた。