「ひゃっ!」 カンカラカーン・・・ 持っていた金属製のトレイが、音をたてて床に落ちた。 具合が悪そうにしていたおじさんが、急に起き上がって私の手を引くと、ソファーに押し倒してきたのだ。 「姉ちゃん、おじさんを慰めてくれよ。」 お酒臭い息が、私の顔にかかった。 最悪・・・、酔っ払い? 「お客様、困ります。放して下さい。」 掴まれた腕を必死に動かしてみるも、びくともしない。 怖いっ・・・。 そう思ってきつく目をつぶった瞬間、酔っ払いの体が離れたのが分かった。