「はぁ・・・。」


今日、何度目のタメ息だろう・・・。


従業員用の更衣室で制服に着替えながら、ロッカーにコツンとおでこをつけて目をつぶった。


ひんやりと冷たい感覚が、とても気持ちいい。



柏原のお金で高校に通わせてもらっている事、柏原がオーナーである店で、バイトをする事が、

今の私の頭を悩ませている原因。


なるべく関わりあいたくないのに、なんで私の生活に、あいつが関わってくるの?


柏原帝国に足を踏み入れてしまっている今の現状に、これからの私の生活が脅かされるような気がして、

心配で仕方がなかった。



「はぁ・・・。」


またひとつタメ息をついて、更衣室のドアを開けた。