お化け屋敷

はじめまして幽霊さん

どっどうしよう！？

もし来て早々変な親父でその人？、幽霊と暮らす事になったら。

幽霊とは言えど相手は親父！親父～！！

私のだらしない生活を見て文句を言いまくって虐めるに違いない！！

そんなのいやぁぁああ～！！！

「こんばんは～」

と呑気に部屋に入ってきたのは体が宙に浮いた５０代位の男だった。

いきなり親父キター！！

「あの、もしかして幽霊さんですか？？」

と不本意ながら丁寧に聞いてみる。

「確かに幽霊だけど幽霊さんはないだろう。俺の名前は、富岡雄三。」

「雄三さん・・ですか。」

「どうした？若いのに元気がないじゃないか。」

と言って私の肩を叩く。

もちろん相手は幽霊なので感触はない。

よし！ちょっと怖いけど言うぞ！！

「雄三さん、来てそうそうですが私は貴方とここで暮らす意志はありません！！」

と梨花はきっぱりと言い放った。

「なっ何を言い出すんだ。君はお化け屋敷計画に応募したんだろ？それなのに急に投げ出すなんて無責任じゃないか！」

「・・・私は、貴方みたいな親父と一緒に暮らしたくないだけです！！いくら私がお化け屋敷計画に承諾した覚えがなくても、承諾したと言うことならちゃんとやろうと思います！！逃げ出すつもりはありません！！でも、親父は嫌です！！ていうか無理です！！だから帰んなさい！！」

と言うと雄三さんは顔を真っ赤にして

「親父を馬鹿にするなよっ！！！！俺だって早く成仏したいよ！！でもできないんだよ！！だから、お化け屋敷計画に参加して早く成仏できるようにしてもらおうと努力してるのに俺は親父と言うだけで、ただ親父と言うだけでここを出て行かなければならないのか？？」

「はい。」

部屋の中の温度がマイナス１０度位になった。