「あら、梨花さん、おはようございます!!」


と玄関から奈那子さんが入ってくる。


「あれ?奈那子さん外に行ってたの??」



「はい。犬の散歩を少々。」



「INU??あの、うちには犬いませんが・・・。」



「あぁ。近所の犬の散歩です。」



「ええ!!近所の犬勝手に散歩をしたんですか??」



「ええ。健康のために。」


とけろっとした顔で言う。



「人の家の犬勝手に散歩しちゃ駄目ですよ!!しかも、普通の人とか犬には、奈那子さんは見えないんですから、犬も急に引っ張られてびっくりですよ!!」



「まぁ。気にしませんよ。」



「奈那子さん・・・。」



会社がなくて疲れないはずの朝がちょっぴり奈那子さんのせいで疲れてしまった梨花であった。