チュン、チュン、チュン

小鳥のさえずりが聞こえる。

朝日の光を浴びて気持ち良く目覚めるはずだった。

そう、だったのだ。

「あっ頭痛~い!!誰か水持って来~い!!」

「無理!俺も頭痛てぇ!!酒なんて久しぶりだから嬉しすぎて飲みすぎた~。」

と言って2人して朝から呻いてるのはこの部屋の住人田中梨花と、居候であって幽霊である富岡雄三だ。

「私も久しぶりに人と語り合いながらお酒飲んだからつい飲みすぐたぁ~!!」

と言い床に転がる。

「おいっ!酒臭ぇ!!寄るなっ!!」

「なっ!失礼な!!だいたいあんたお酒が原因で死んでるんだからもっとお酒控えなさいよ!!」

「うるせぇ!!もう死んでるからいくら飲んでも大丈夫なんだよ!!死にようがないんだよ~だ!!」

「よ~だじゃないわよ!!あんたいくつよっ!!くそ親父!!」

「享年58歳だっ!親父で悪かったな!でも、親父並みに酒を飲むお前は何なんだ!!」

「うるさい!!だいたい、んっ?」

と言いふと時計を見ると時間は8時を回っていた。

「やっやばぁ~い!!会社と仕事に遅れる!!」

「会社と仕事は一緒だぞ。」

「そんなつっこみいらないからっ!!じゃあ、もう会社いくねぇ~!喧嘩は一時休戦ね!!いってきま~す!!」

「おう。いってこい!」

と言い男はこちらを見ずに手をあげる。


いってきますなんて言って見送ってもらうの久しぶりだなぁ。

何か幽霊と何か暮らすの嫌だ!なんて思ってたけど以外と楽しいかも。

と言い梨花は鼻歌交じり急いで会社へ向かった。

ちなみに会社には遅れて部長には怒られました。

やっぱりお酒はほどほどに・・・。