肺がん…? 『え…』 「悪性腫瘍があったんだよ」 …嘘だ 「1年前に見つかったんだ。それからずっと病院にいる」 1年前…。 あたしと梓が別れたあの日。 『じゃあ、もしかして梓があたしと別れたのは…』 「兄貴は病院で肺がんと診断されてすぐに入院した。お前に心配をかけたくなかったから別れたんだろ」 あたしと別れたのは… 心配させないため? 『梓…』 涙が流れてきた。 梓の優しさに… 梓がどんなに辛かったか、分からなかった自分の情けなさに…