「梓は…俺の兄貴だよ」 …兄貴!? 「よく似てるから双子と間違えられるけど梓は一個上」 だから陸は今、高校生だったんだ 仕事のせいで留年した訳じゃないんだ 今まで少し胸に引っ掛かっていた疑問が納得できるようになる。 少しずつ、心が落ち着いてく。 だが、あたしの心は次の陸の言葉でまた乱れた。 「梓は…肺がんなんだ」