「美波!朝よ朝!お母さんたち
行ってくるからね!」

目を開けると、そこには母の顔
があった。

美波は無言で目を閉じた。

再び開けると、もう母の顔は消
えていた。

「ふっ………ん〜〜〜…」

ごしごしっ、と目をこすって、
時計を見た。

まだ四時半だった。