「あの・・・あゆみさん？」

「なに！」
「こう、人がせっかく、感情を
説明したいとがんばったのに、
金槌どうのって・・・」
「・・・酷くない？」

そう言うと両手で顔を覆い、
「クスン、クスン」と
泣き声を漏らした。

まだ、女優モード発動の歩。

「・・・あ」
「悪かったっス」

「・・・」
「反省してる？」

「してるっス！」

「本当に？」

「本当っス！」

「じゃぁ」
「ごめんなさい、は？」

「へ？」

「ごめんなさい、は！」

「ごめんなさいっス！」

それを聞いた歩は、肩を揺らした。

それを感じて、凄く泣いてるのかと
心配するナッちゃん。

「だ、大丈夫っスか？」

心配するナッちゃん。

次の瞬間、満面の笑い顔で

「よ～し！許す！」

と顔を上げて笑う歩に、
愛情よりも先に「怒り」を覚える
ナッちゃん。