「おはよう~」
友達の洋子に声をかける歩。

「はよ~」
そう声をかけると、歩の顔をじっと見た。

「うん?」

「立ち直ったみたいだね」

「あ、ああ~、まあね」
「そんないつまでも引きずらないって」

「今日さ、帰りに買い物付き合ってよ」

「いいよ」
「何買うの?」

「プレゼント、お母さんの」
「誕生日近いんだ」

「いいよ、どこでも付き合うから」

「あ、あともう一つお願いが・・・」

「なに?」

「ハムスター、もらってくれない?」

「え?フクちゃん?今飼ってる?」

「うん」
「昨日、寮の寮母さんにばれちゃって」
「ね!お願い」

「・・・うん、いいよ」

「ありがと~!」
「今日、つれて来てるんだ」
「エサもケージも全部持ってきたから」

「え?」
「買い物は?持って歩くの?」

「うん、大丈夫だよ」

心の中で「大丈夫じゃないよ!」と
つぶやく、歩