マキコはこの時は、されるがままになっていた。

和夫は、裸のマキコの体に抱きついて言った。

「結婚してくれ、マキコ。頼む!
オレにはもう、おまえしかいないんだ。」

和夫の腕に抱かれながら、マキコは黙って考えていた。

(自分は一生、和夫を背負って生きていくんだろうか……。)