旅行の帰り、京子はマキコに何度か話しかけたが、マキコは黙ったままだ。 四人は、それぞれの家へ帰った。 和夫は家に着くと、誰とも話さず自分の部屋へ向かう。 部屋へ入ろうとした時、同居している叔母が、声をかけてきた。 「まあ、和夫さん帰ってきたの? 旅行、どうだった?」 和夫はそのまま部屋に入り、体で入り口をふさぐと言った。