「先生!外で写真撮ろ」


そう言って
先生の手を掴んだ。


最後だと思うと
何も迷いはなかった。


「おぅ、行くか」


先生はやっぱり
いつもと変わらない。


中庭


写真撮ろうって
言ったくせに
撮ってもらう人がいない。


「りん、お前
どうやって撮るつもり?」


あたしの様子に
気づいた先生が
いじわるっぽく言う。