「林檎ちゃん!!林檎ちゃんったら!!」


「え・・・?」



「ご飯の時間だよって、行こう。」
桃にせかされて
居間に降りて行くと


あのジジオとババコの笑い声がした。


「来地は、大人になったら何になりたい?」


「僕は……一杯勉強して医者になって
おとうさんの病気を治して一緒に暮らすんだ。
林檎ちゃんと桃と……
田舎のおうちに戻るから
おじいさまたちは嫌でしょう?」


「そうか~来地は、浩一の病気
なおしてくれるんだね。」


嬉しそうな顔をしたから
入るのを一瞬ためらった。


「おまえは、浩一によく似てるな。
優しくて穏やかで…そして
頭がいい……自慢の息子だった……」


二人は遠くを見つめた。