「林檎~~」


理輝が白い息を吐きながら
走ってくる。


「ごめん、すっかり遅くなって。
掃除当番なんてめんどいよ。」



「理輝・・・・・」
つよピーのこと言いかけて
口をおさえた。


「どうした?」



「寒いよ~~~」



「ごめん、ごめん、」


そう言って私のマフラーの上から
自分のマフラーを回した。



「クリスマス、一緒にいたいな。」
理輝が私を抱きしめた。


「あ、だめだよ。
チビ達のサンタしなきゃ・・・」
私は理輝の胸を押した。



「そんじゃ、クリスマスの次の日は?」
不安そうな理輝


「もちろん~~
うちのサンタと一緒にいたいもん。」
私は理輝に抱きついた。



「冬は嫌いだったけど・・・
こうして林檎とくっついていられるから
好きになった。」



「うちも~転びそうになっても
理輝が守ってくれるでしょ?
これからもずっと・・・・」



「ずっと一緒だよ。」




理輝と私の上から白い雪が優しく舞い降りる。



    2009・11・17  ~終わり~