「もう少し時間がたってからでも
いいんじゃないのか?
理輝とおまえが本気なんだったら
よく話をしなさい。
ただ今は、自粛しなさい。
自分が望んだ道だろう?
それにかけて春妃にはたくさんの
スタッフの生活がかかっている。
わかるよね?」


「はい。
少し考えさせてください。」



後味が悪かった。



歌姫~HARUHI~プロジェクトは
加速を増す。


HARUHIが歌いあげる恋の歌は
切なく
悲しく・・・
片想いの歌が多く
たくさんの若い世代に支持をされる。


今では日本女性シンガーのひとりとして
どんどん存在感を増していく。



テレビの画面にうつる春妃は
いつも笑っていた。
明るく、元気で、癒される。

しかし歌を歌い始めると
一転して悲しい表情に変わって行く


その様子が評判になっていた。