二人の背中を見送った後
ここから早く出ないといけない


私は立ち上がった。


スーツの男たちが
耳につけたマイクで何か話している。



「すみません、関係者の方?」
スーツの男に話しかけられた。


「いえ、墓参りに来ただけですけど
もう帰ります。」



「それではこちらのほうから・・・」
スーツの男の案内するほうへ歩く。



少し離れたところに
理輝を見つけた。


制服姿で大きな墓を
じっと見つめている。


春妃のお墓・・・・・・



理輝は何を考えてるんだろう・・・・・
そしてこれから私たちは
どうなっていくんだろう・・・・



悲しげな表情は
きっと春妃に話しかけているんだと
思った・・・・。